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M&A投資で儲けるには

M&A投資で儲けるには

近年増加傾向にあるM&A投資ですが、うまくいかないケースも少なからず存在します。

M&A投資で儲けるためには「安く買い、再生・成長させて、高く売る」が基本なのですが、どの段階においても注意すべき点があります。

最適な価格で買う

投資する事業は安く買い取ることができるに越したことがない、ということは誰でもわかることですが、単に安ければいいというわけではありません。

大規模なデューデリジェンスを行うほどの資金力のない個人投資家などは、購入価格で失敗するケースがあります。

その原因として、以下のことが挙げられます。

  • そもそも相場観がよくわからなかったので、後で考えてみると高く買ってしまっていた
  • 企業についての詳細なリサーチを行う資金がないため、安く買ったものの、購入時には見えなかった費用が購入後に多く発生した
  • リサーチはしたけれど、安定、成長企業なので仕方ないと思い、高額で買ってしまった

このような理由から、結果的に購入に際して、多くの資金が必要となってしまったケースもあります。

高値で買えば、当然、回収するハードルが上がることになりますから、M&A投資で儲けるためには、注意が必要です。

では、最適な価格で買うにはどうしたらよいのでしょう。

信頼のおける専門家に診断してもらう

財務分析は会計士や税理士、労務分析は社労士、法務分析は弁護士など、各専門仕業に依頼していては、莫大な費用がかかってしまいます。

ですから、M&Aコンサルタントなどの専門業者に仲介に入ってもらい、一括でデューデリジェンスを行ってもらう事で、個別に依頼するより安く上げることができます。

ただし、ここで気を付けたいポイントがあります。

M&Aコンサルティングなどの専門仲介業者は、おおかたM&Aが成功して初めて報酬が発生する「成功報酬制」を取っている業者が多いです。

ですから、専門業者にしてみれば、買収会社にネガティブな情報が見つかったことによって、買収がご破算になってしまっては1円も報酬が入りません。

そのため、ネガティブな情報にフィルターをかけてしまう場合もあります。

仲介業者に依頼する場合は、買収先の会社と関連性のない会社を選ぶ事、実績などを調べて信頼のおける会社を選ぶことが大切です。

売却理由を分析する

例えば、売却価格がまったく同じ、同規模の企業が2社あったとします。両方共、業績が悪く、経営不振に陥った末に安い価格で売却を決定した企業です。

この場合、一見、どちらを買っても同じような結果になりそうですが、その売却に至る経緯に違いがありました。

1つ目の企業は、どこにでもあるありきたりの商品を販売していて、価格もごく普通でした。宣伝だけは一生懸命やっていましたが、商品があまり売れませんでした。

2つ目の企業は、3年かけて開発しためずらしい商品で、ライバルもほとんどなく、ある特定の分野に所属する人ならほとんどが欲しがるだろう商品でしたが、宣伝が下手なため、認知度が低く、ほとんど売れていませんでした。

この場合、結果的には商品が売れなかったために経営不振になったので、同じような会社のように見えますが、2つ目の企業はマーケティング次第では売れる可能性が高いです。

財務的には同じような結果の会社でも、なぜ経営不振に至ったのかを詳しく分析することで、今後の再生・成長の可能性が見えてくることがありますから、より可能性のある企業を買うことが大切です。

「可能性」の例として様々なケースがあります。

  • 人間関係を良くすれば従業員のモチベーションが上がって業績を上げることができそうなケース
  • マーケティング施策によって業績を上げられそうなケース
  • 商品の質はとてもいいのでネーミングやデザインで認知度を上げられそうなケース
  • 店構えやサービスが今風ではないので改装すれば常連客がつきそうなケース

など。

単に購入価格が安いから買うということではなく、再生・成長させられる可能性をしっかり見極めることが大切です。

事業を再生・成長させる

買い取った事業は株や不動産投資と違い、待っていても自然に成長するものではありません。

よほど安定している事業であった場合を除けば、通常は再生・成長させていく施策を考える必要があります。

もっとも、そうした事業は人気も高く、そこそこの高値が付くと思われますから、投資金額を回収するためには現状のまま長期間の経営を行うよりも、さらなる成長をさせて短期間で回収することが望ましいのです。

目標設定をする

買い取った事業について収益目標を立てます。

目標を立てることにより、経営者自身、および従業員のモチベーションを引き出します。

また、目標値に届かない場合は、その施策の有効性を再検討し、別の施策の可能性を探ります。

目標が達成されれば、新たな施策や新たな商品売り出しなどさらなる事業拡大を考えることもできます。

現状を評価する力を身に着ける

現状どのような状況かを判断するためには、経営者は基本的な財務諸表の読み方など、財務関連の知識は兼ね備えておきたいものです。

メインバンクや公認会計士が付くような規模の企業であれば、全て専門家に任せることもできます。

しかし、、零細企業や個人事業に近いような規模の事業の場合、経営者自ら一人何役もこなさなくてはならない場合もあります。

マーケティングスキルを身に着ける

企業が成長するためには、仮にヒットしそうな商品やサービスを開発したとしても、マーケティング施策がうまく行かなければ利益にもつながりません。

APPLE社のiPodでさえ、発売された当初はまったく売れなかったようです。

キャッチコピーを変更したことにより爆発的な大ヒットとなったようですから、いかにマーケティングが需要かということは理解できるかと思います。

資金力があれば、マーケティングの専門家に依頼して商品やサービスの認知度を高めて世に出すことができますが、資金力に乏しい場合は経営者自らマーケティングのスキルを身に着けることが早道です。

人を大切にする

投資目的のM&Aの場合、買い取った企業の従業員との軋轢が生まれることが多々あります。

それにより優秀な人材が他社へ流れてしまえば、結果的に経営が傾いてしまうという事にもなりかねません。

経営者の能力の一つは、「いかに人をうまく使うか」にあります。投資した企業を成長させるには、人的資源をおろそかにしてはうまく行きません。

売却時期を見極める

株式投資、不動産投資、FXなどでもそうですが、どこで売るかを見定めるのは簡単なことではありません。

事業がうまく行っていればいるほど、今後、さらに成長して利益をもたらすのでは、と考えてしまいます。

もちろんそういう事業もありますが、長期間現状が維持されるケースは多くありません。

商品やサービスが顧客に飽きられる、強力なライバルが現れる、アイデアが模倣され、もっと安い商品やサービスが出回るなど、さまざまな理由で以前ほど売れなくなってしまうということがあります。

ですから、調子よく利益を得ることができていた場合でも、最初に定めた目標に達した時は、思い切って売却する勇気が必要です。

成長段階で売却することができれば、売却価格を高めに設定し、M&A投資で儲けることも可能となります。