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NGAS取引とその特徴

NGAS取引とその特徴

NGAS取引とは、天然ガスの先物取引のことを指し、「NGAS」は天然ガスの取引用分類となります。測定や取引する際の単位は、MMBtuです。

天然ガスは、何百万年前に生息していた植物や動物の残骸からできた化石燃料で、商業用や生活用(住居を温めるためなど)に使用されています。

天然ガスは、需要と供給のバランス、気候状況、経済、原油価格状況、天然ガスの保有量や、石炭や他の燃料との競争などの要因で、市場価格が変動しています。

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NGAS取引とは?

NGASで取引されている天然ガスは、石油や石炭に比べて二酸化炭素が少なく、環境に優しいクリーンなエネルギーとして注目を集めており、世界的にも重要性が増してきています。

商品の取引は、主にNYMEXで取引されています。

天然ガスは、保管コストが大きい商品のために、期先になるほど価格が上昇する傾向にあります。

ただし、現在より将来の原油価格が下落すると市場が見込んでいる場合は、期先価格が低くなる傾向にあるのが特徴です。

その他、天候、生産国の政策や地域の政治状況などにより、市場価格が変動します。

世界の生産状況は?

天然ガスは、ロシアや米国、中東などで生産量が多いのが特徴です。

特にロシアは、国の歳入の半分を原油や天然ガスの輸出に頼っていますので、天然ガスの価格下落は国にとってかなりの打撃となります。

最新の2017年の国別生産ランキングでは、米国、ロシア、イラン、カタールの順番となっています。

天然ガスは、原油と異なり生産地が世界各地に広く存在していて、現在の埋蔵量は全世界で約187兆立方メートルにおよび、全世界の天然ガスの消費量の約53年分となっています。

最近では、東南アジア諸国やオーストラリアなどでも輸出が伸びてきていることが特徴です。

新しく輸出国になる国も出てきており、LNG生産設備を建設する計画も増えていますので、今後LNG市場は益々拡大していくと言えるでしょう。

国内でも、北海道、東北、関東、九州などでLNGが生産されており、国内生産量は30億立方メートルで、国内の供給量の約3%に相当する量となっています。

天然ガスの消費状況は?

世界では、年間3兆5,000億立方メートル(2014年)の天然ガスが消費されており、そのうちのLNGによる供給は約10%となっています。

天然ガスの消費量は年々増加傾向にあり、LNGの供給量はこれを上回るペースで伸びています。

LNGを輸入している国は約30カ国あり、日本は世界のLNGの約40%を輸入しています。その次に韓国が約16%、中国が8%と東アジアの国で世界の6割以上を占めています。

天然ガス市場の特徴は?

天然ガスは、原油のように需要と供給のバランスで国際価格が決定するのではなく、地域によって価格決定方式が異なるのが特徴です。

現在では、世界では北米市場、アジア市場、欧州市場の3つの主な天然ガス市場があると言われています。

中でも、北米と欧州は各々パイプラインで取引をしており、そこでの需給バランスで市場価格が決定されるケースがあります。

欧州においては、従来英国を除き、暖房用の石油の代替品として使用されてきた背景があることから、石油の価格に連動して天然ガスの価格を決定するのが一般的でした。

しかし、近年は需給を反映した市場価格の導入が進んでおり、その割合は半分近くになっているとのデータもあります。

アジア地域においては、10年から30年といった長期売買契約を締結し、その取引価格は、原油価格に連動して決めるのが通常です。

これはLNGが特殊な燃料であることが起因しています。

LNGは、マイナス160度の液体で、生産設備を建設する際には莫大な費用が必要となるうえに、輸入する側も専用の受け入れ設備を準備する必要があります。

そのため、簡単に売却することが難しく、調達先を探すのも大変です。

よって、オーダーメイド的な長期契約にならざるを得ず、需給や取引市場という概念が存在していないのが特徴です。

しかし、最近では既述のように、LNG市場に参画する消費者や生産者の増加により、原油と同様の市場での取引が増えてきており、長期契約ではない売買も行われるようになりました。

また、スポット取引と言って、生産者と買い手が交渉によって、その場限りの値段で売買を行うスタイルも行われ、その時点での需給状況が大きく反映されるケースも出てきています。

LNGのアジアプレミアム

2011年の東日本大震災での原発事故により、日本はLNG輸入を増加させ、その輸入価格の高騰はアジアプレミアムと称されていました。

特に2011年から2014年は、原油価格が100ドル/バレルで高止まりが続くという、歴史的にも特別な原油価格高騰時代になり、これに連動してLNG価格も高騰しました。

これは、世界の各ガス市場間を横断するような取引がなかったことが原因であり、地域ごとの価格を解消する機能がなかったことが課題でした。

そして、日本を始めとする北東アジアは、天然ガス調達手段がLNGのみで、売り主に対しての交渉力が弱いという欠点もありました。

逆に天然ガスパイプラインを持つ欧州は、LNGの調達と競合させることで、原油価格が高騰しても値下げ交渉が可能でした。

一部報道では、上記の課題から日本は不当に高額なLNGを売りつけられているという報道がありましたが、そうではなく、地域ごとに価格決定方式が異なるという構造的な問題が背景にあります。

2014年半ば以降は、輸入価格も落ち着き、大震災当時の半値となり欧州と同等水準となっていますが、これらの課題やリスクは早急に解決が求められています。

米国のシェールガス革命

米国では、2000年代後半のシェールガス革命により、天然ガスの生産量が増加しています。

シェールガスとは、掘削技術の進歩により、従来は経済的な採掘が不可能だった頁岩と呼ばれる地層に含まれるガスのことです。

シェールガスの商業生産が可能になったことで、それをLNGにして輸出するプロジェクトが2016年から始まっています。

米国からの他の国々への輸出も比較的容易で、今後さらに世界的な流通が期待されています。

日本にとっても、原油価格の高騰で、LNGがつり上がってしまう現状(アジアプレミアム)からのリスクを減らすことにつながり、メリットが大きいといえるでしょう。

米国から輸出されるLNGの量は、現在の世界の取引量の4分の1にも相当すると言われており、今後益々米国の影響力が高まると予想されます。

今後のNGAS取引の市場動向

米国の天然ガスは、2018年に入り高騰しています。原因として考えられることは、寒波による需要の高まりと、在庫が減少していることが挙げられるでしょう。

そして投資マネーの流入も増加しています。

2017年冬季は、暖冬スタートになった結果、暖房用エネルギー需要に対する在庫手当には余裕があるとみられており、値下がり傾向も見られました。

一方で、その後日本でも見られた強烈な寒波は、米国東部にも襲い、気温低下に伴う暖房用エネルギーの需要が高まりました。

2017年10月から末で1,600億立方フィートの在庫減少も起こっており、年明けの2018年1月には、さらに減少しています。

2017年末は、暖冬からの突然の寒波で上昇率が22.8%にまで上がりましたので、2018年の冬季シーズンでの気温状況がどうなるかが、市場価格にも大きな影響を与えそうです。

天然ガスは、環境面や資源面でも優位性を持ったエネルギー源であり、2040年には、世界のエネルギー源の中で最大の割合を占めると見られています。

今後益々、市場の拡大や活発化が期待されており、健全な取引が求められています。

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