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SBEAN取引とその特徴

SBEAN取引とその特徴

SBEAN取引は、大豆の取引のことで、日本人にとって欠かすことのできない伝統食品の原料です。

しかし、その大切な大豆ですが、食品用の国内自給率は約20%で、サラダ油の原料となる油糧用も含めると国内自給率は5%まで下がり、ほぼ輸入に頼っている現状です。

SBEAN取引においては、日本の総輸入量の約70%を占める米国の動向が非常に重要となります。

また世界的には、ブラジルなどの南米の生産量も多く、その動向は米国にも影響を与えていますので合わせてチェックしておきたいところです。

大豆は、日常生活で欠かすことができない重要な農作物ですので、世界市場の動き、日本での取引の動向を把握しておくことは、先物投資に役に立つことでしょう。

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SBEAN取引とは?

SBEAN取引とは、大豆の先物取引のことを指します。

国内において先物取引されている大豆は、遺伝子組換えが行われていないものが取引されています。そして、シカゴ大豆との相関関係も深いことが特徴です。

大豆の供給について、日本は海外からの輸入に依存しており、国内大豆価格の指標は、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の大豆先物価格となっています。

CMEでの市場価格は、世界の主産地であるカナダや米国の北米エリア、ブラジルやアルゼンチンなどの南米の生産状況や在庫量、日本の最大の輸入国である中国の需要動向や為替変動に、大きな影響を受けます。

国内においては、「東京一般大豆」が指標になりますが、相場の予測にはCMEの動きを見ることは欠かせません。

大豆の世界の生産状況と在庫率

大豆の生産状況は、米国農務省(USDA)が毎月公表している、世界の主要農需給報告(WASDE)が主な指標となっています。

このWASDEが公表するデータは、世界的に注目されており、常にその在庫率が重要視されています。

大豆の生産量について、2015年6月度版では、米国が全世界の33%、ブラジルが30%、アルゼンチンが18%と、この3カ国で全世界の80%の生産を占めています。

全体的な生産量は拡大していますが、米国では遺伝子組換えを取り入れた技術改良を重視しているのに対し、ブラジルやアルゼンチンの2カ国は、未開墾地を開拓して作付け面積を拡大していることが特徴です。

この為、将来的には、南米の2カ国の生産量がさらにアップするのでは、という見方もあります。

輸出においても、生産量のトップ3カ国がシェア92%、大豆油はシェアの88%を占めています。1990年代から、ブラジルとアルゼンチンの2カ国の合計輸出量が、米国の輸出量を上回るようになりました。

そして、この3カ国に続くのが、中国です。

中国は、生産量の世界第4位で4%程度を担っていますが、同時に世界の輸入量の6割を占める輸入大国でもあります。

その背景には、13億人の人口の所得増加により外食産業の発展が著しくなり、大豆油や家畜の飼料の大豆油の搾りかすの需要が大きくなったことが挙げられます。

近い将来、インドも中国のような現象になるとみられており、世界的に影響を及ぼすことになりそうです。

ブラジルにおける大豆生産

ブラジルの大豆生産量は、2015年には、5,432万トンにのぼり、2001年の1,568万トンの約3倍となっています。

現在では米国を抜き、世界一の輸出量を誇ります。

最大の輸出国である中国に対しても、約300万トンから4,093万トンへと、約12.8倍に急拡大しました。

ブラジルの大豆生産量が大幅に伸びた背景には、2000年代から不毛地帯といわれていた、セラードにおける穀物の生産環境が急整備されたことが原因としてあります。

しかし、世界的には、ブラジル産大豆よりも、まだまだ米国大豆の需要が強いのが現状です。その大きな原因としては、ブラジル輸出インフラがまだ整っていない点が挙げられます。

ブラジルの大豆生産地は内陸部に位置し、主要輸出港までは数百キロ、あるいは遠い場所で1,500キロにも及びます。さらに最大の生産地であるマトグロッソ州においては、港まで1,000キロもあります。

劣悪な道路が多いけれど、陸路での輸送が大部分なため、輸送遅延になることもしばしばあります。

また、輸送コストが高いことも懸念材料です。

米国と比較してもその輸送コストは高く、ブラジルはほぼトラック輸送で、輸送コストが米国より15%も高いのは、大きなデメリットです。

中国をはじめとする輸入国は、価格が同じであれば供給確実な方を選びますので、米国産が優位な状況は続きそうです。

ブラジル国内では、これらのインフラ課題の克服のため、特に中国やアジア向け輸出強化をするために、アマゾン川支流とパナマ運河を利用した貨物船による輸送整備を進めています。

今後、このブラジルのインフラ整備がどこまで追いつくかが、米国の輸出状況や世界の市場相場にとって大きな影響になっており、注目されている点です。

価格変動の決め手は?

大豆は農作物なので、やはり産地の気候が大きな価格変動の要因になります。

2012年には、米国で高温や干ばつが襲い、シカゴ大豆価格は約18ドルにまで押し上げました。これは過去最高の値上がりで、主要産地での収穫量の減少と、旺盛な需要が重なり生じた現象です。

米国では、特に5月から9月の作付け期の天候が大きく生産量や市場価格に影響します。

特に、8月上旬頃から9月上旬頃までの開花や着サヤ期と呼ばれる時期の天候が重要で、早霜が警戒されます。また、5月、6月の米国での長雨も、作付けに影響があります。

また、7~8月の気温上昇や乾燥期の影響も大きく、生育不良で不作減産となってしまうと、コーンの作付けに遅れが生じ、大豆の作付面積が増える傾向になり、その辺りも価格に大きく影響して来ます。

「需要相場期」は、天候相場期以外の時期にあたり、在庫の切り崩しが価格に影響を及ぼします。特に、世界最大の輸入国である中国の輸入状況が大きく相場に影響します。

その他には、新興国の経済状況、南米の生産状況、政策の影響、投機マネー、為替の影響なども価格変動に影響があります。

SBEAN取引では中国の動向に注目

既述した通り、中国は2014/15年度で、国内約7,500万トンの需要を誇る世界最大の輸入国でもあり、その動向が市場に大きな影響を与えます。

中国は元々、1990年代半までは輸入よりも輸出の方が多い国でしたが、90年代後半から輸入関税の引き下げや、トウモロコシや小麦の生産優先になり、大豆の自給を手放した背景があります。

事実、中国が輸入拡大をしたことにより、南米の生産意欲は高まったと言えるでしょう。中国は北半球に位置するので、南半球の南米に大豆の供給源を持つことは、非常に合理的といえます。

中国において、端境期を迎える時期は南半球では収穫期に当たり、南米からの輸入は、農作物の安定的な供給が可能になるので大きなメリットになっています。

また、米国と対等な外交政策を指向する中国においては、南米諸国とのパイプを強くし、供給先を分散させることで、米国に対してより有利な外交を展開できることにつながります。

特にブラジルは、中国が最大の大豆輸出先で、この2カ国の取引の動向は注目しておくべき部分でしょう。

世界と日本の大豆の消費状況

2013~2014年度の大豆の世界での消費量は、圧搾用を中心に約2億7,000万トンを突破しており、依然として消費の中心は中国になっています。

世界生産量が約2億1,000万トンなので、在庫量がひっ迫されてきています。

中国は、人口増加や経済発展に伴う食肉消費の増加や、家畜の飼料による大豆消費が上昇しており、2004年から2014年の10年間で、中国の大豆消費量の増加率は58%と、世界で最も高い伸び率を誇っています。

日本国内においての大豆消費量は、年間約500万トン消費しており、うち100万トンが食品用で、400万トンが製油用となっています。

SBEAN取引において今後の相場の展望は?

近年の大豆相場は、豊作が続いており、2016年度は過去最高の豊作でした。

2001年から2016年のチャートを見ると、上昇トレンド中といえます。2000年以降は、中国の需要が上がってきたことで、穀物全体で水準が切り上がっています。

大豆においては、2015年から2017年度で、340ドル/1トンから360ドル/1トン前後でほぼ横ばいとなっているので、2018年度は、余程の天候の異常がない限りは相場の激しい動きはないといえるでしょう。

ちなみに、東京一般大豆では、2018年6月最新で48,000円/1トンとなっており、2019年度には50,000円を超える見込みとなっています。

懸念材料としては、南米のアルゼンチンの乾燥懸念が挙げられており、需給報告で米国の単収予測が引き下げられています。

そして、同国や世界全体の期末在庫見通しが市場予想を下回ったのをきっかけに反発し、値上がり傾向にありますが、2018年6月には小反発し、10ヶ月ぶりの安値もつきました。

今後、特に米国や南米諸国、中国の動きを注視していく必要があると言えるでしょう。

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